タッカー・カールソンによるプーチン大統領インタビューを鑑賞する(5)
2024年 03月 24日
いま世界はロシアを中心に動いていると、アメリカ陣営下にいる日本にいても感じられます。というわけで、インタビューの続きです。プーチン大統領がローマ帝国の話をしています。これはなんの比喩でしょうか。
タッカーがキリスト教徒であることと戦争遂行者は両立するのか、と質問します。歴史を見ればもちろんキリスト教徒は大いに戦争をしてきたわけですが、プーチン大統領は歴史をもちださずに簡潔に、祖国を守るためにいかに行動すべきかはっきりしていると答えています。
プーチン大統領は、ロシアのアイデンティティーを熱く語っています。ロシアという国は人種の違いは関係なくて、精神的な価値観を大事し、同じような価値観でまとまっているというようなことをいっています。これは元々アメリカ国の成り立ちと同じだと思いますが、相手のお株を奪う発言です。ロシア人に比べてあなたたち西洋人は実用主義的だとも。
タッカーはプーチン大統領に、米国大統領に戦争終結の提案を直接話したらどうかとしばし促しますが、プーチン大統領は首を縦に振りません。「善意は使い果たした」といい、相手から話し合いの提案があれば応じるという姿勢を強調しています。ミンスク合意なんて最初から守るつもりはなかったとメルケル元独首相からいわれ、ジョンソン元英首相に停戦合意を潰されるなど、これまでさんざん欧米指導者に裏切られてきたことが念頭にあるのでしょう。